天文宇宙検定 と Horizon Forbidden West
明けましておめでとうございます。
時間は 光速で過ぎて行き 未来は 超光速でやってくる。
2022年である。 いや〜 参った。
さて
2021年 私にとって一番の出来事
天文宇宙検定 1級合格 やたー!
(あと ちょいちょいblog書く気力が戻ってきたこと)
2022年 最も楽しみなこと
ホライゾン続編 Horizon Forbidden West 発売っ!
(PS5は持っていないっ!)
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天文宇宙検定
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天文宇宙検定とは :
天文宇宙教育振興協会が開催する検定です。
なんで天文宇宙検定を受けるのか :
1. 松本零士先生の合格証がもらえるよ
2. 合格商品がもらえるぜ
3. 私に対する果たし状であると認識したでござる
1.合格証
いーでしょー。
1級は まず2級に合格しないと受けられないので
まず2020年に2級をとり そして去年1級が取れました。
2.合格商品
2級合格:LEDつきコンパス
1級合格:ホームスター 家庭用プラネタリウム
抽選らしいのですが なんと私は二回とも頂くことができましたので 合格すれば多分かなりの高確率でもらえるんではないかと・・
3.挑戦状?
過去問題集が出ており 私は5冊入手したのですが(多分これで全部)
どのような問題が載ってるかと言うと・・
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次の中から 公に刊行されたSF小説を書いていない人物を選べ。
1. フレッド・ホイル
2. カール・セーガン
3. ロジャー・ペンローズ
4. フリーマン・ダイソン
答 3.
ダイソンSF書いてたっけ? と思うわけなんですが
「ガイアの素顔」に 9歳の時に書いたSF小説が載っている、という引っかけ問題である。
覚えている方が奇跡である。
こんな出題 まさに鬼畜の所業である。
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以下のSF小説の中で 最も早く宇宙エレベーターを登場させた作品は?
1. 「楽園の泉」
2. 「星々にかける橋」
3. 「果てしなき流れの果てに」
4. 「レッド・マーズ」
答 3.
クラーク「楽園の泉」・・と見せかけての 小松左京「果てしなき流れの果てに」が正解。(小松先生すぎょい)
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ホーキング博士の業績のうち 当てはまらないものは
1. 強い重力によって光が遠方に逃げ出せない領域をブラックホールとするという定義
2. ブラックホールの表面積は増大する一方である
3. 量子効果を考えると、ブラックホールは最後には消滅する
4. 時空の特異点は必ずブラックホールの地平面で隠される
答 4.
4.は「宇宙検閲官仮説」です。 ホーキングではなくペンローズです。
時間的無限大とかジーリーシリーズとかちゃんと読んでいれば答えられるはずですよ(ニコッ)。
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・・ご覧の通り 鬼すら反吐を吐く無慈悲な所業である。
つまりこの検定は 宇宙天文の知識を試されているのではない。
「おまえはバクスターとかアンダースンとかシェフィールドとかちゃんと読んでんのか?
ダイソンとかマジでリスペクトしてんのか?」
と煽ってきているんである。
これは明らかに私に対する果し状である! おもしろいではないか。受けて立つ!
・・すみません 真面目な話 このような楽しい問題は本番では1〜2問しか出題されず
あとは極めて真面目な天文に関する問題です。 念の為。
過去の1級の合格率は(21年はまだ発表されていません)
2020年 1.0%
2019年 7.0%
2018年 0.8%
という感じらしく かなり狭き門なんです。
ですので 合格取れてめっちゃ感動しております。
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ホライゾン・ゼロドーン
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そして
「 Horizon Forbidden West 」が いよいよ発売されるわけなんですが、
本稿は 原点の「 Horizon Zero Dawn 」についてです。
私は発売当時 某兄弟実況グループさんの 古川登志夫氏担当の方の実況を見ておりまして
ぼんやりと 面白そうだなー と眺めていたのですが
「機械炉」というものが登場し 仰天し
「これは只事ではない」とすばやく察知し
次の日速攻でPS4を買いに行った(まだ持っていなかった!)という思い出。
以下 ホライゾン・ゼロドーンに関する私の作文を貼り付けておりますが
このゲームについて
● とっくに知っている・4年前にもうやっている・なんなら今だにやっている と言う方
=> 読まなくて大丈夫。
● 今まさにこれからやろうとしている人/そのうちやろうかなと思っている方
=> 以下 完全にネタバラシですので
絶対に読まないでくださいっ!!
そして ゲームを思う存分お楽しみください。
● そして、
「小説だけが真のSFだ」的な原理主義者の方々
こんなゲームあまり興味なかったけど
「 不肖わたくしにとってこのSFは
2010年代 どんな本よりもどんな映画よりも刺さった 未知の”SF体験”でした! 」 と聞いて
ほんまかいな? と少し興味が湧いた人
=> ぜひ読んでくれたまえ。
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★ ネタバレですぅ〜 ★
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ホライゾン・ゼロドーンを1分で説明すると
人類は軍事ロボットに
自己増殖機能
あらゆる生物資源をエネルギー源に転換可能な緊急時機能
をつけてしまい
エラーで暴走し始めた時に 全く手がつけられなくなった。
暴走を解除するための暗号解読に必要な時間は 生態系崩壊までの時間に比べて全然足りず 全生命絶滅は避けられなくなった。
そこで・・
DNAアーカイブ・文明情報アーカイブを ロボットの目の届かぬところに建造し温存し
人工知能に全てを委ねて 人類は退場
生命絶滅後に 機会を見てロボット達を停止 人類文明や生命圏をゼロから再構築する
・・という計画を実行。
残された手段はこれ以外ない。
このシステム構築が ゼロドーン計画 であり
システムのコアを ガイア という。
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ところでです、
現在 科学や哲学の世界では 脳や意識の研究者たちが 日々お互い元気に罵り合っております。
全体像も掴めぬほどの百家争鳴 朝まで生テレビ状態を形成しており 本もたくさん出ています。 追いきれません。
それぞれが自説を振り翳し 相手を威嚇してシャーシャー唸り合っております。
こういった有様は 時々本当に見ていて嫌になってくるのでありますが
つまりそれは同時に この分野にはまだ何か決定的なものが欠けている 最大のピースが欠けている という野生の直感を大いにくすぐるんであります。
ただ 概ねの合意としては
人間の脳では
数多くのサブシステム:”無意識” が 日夜膨大な情報処理をしており
コアシステム:”意識” は それら各部門からの報告を受け 総合的判断・意思決定を行っている
・・と ここまでは 概ね全員OKである。
(”コア”が 「これがコアです」的な物理的な領域なのか もっとソフトウェア的な概念なのかは いろいろな説)
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で、 ガイアのシステムは こういった知見を踏まえていて
ガイア:コアシステムは 意識や感情を持った上位機能であり
その下に ヘパイストス ハデス アポロ ・・ といった数多くのサブシステムがあり
ガイアは それぞれの仕事を統括する役割である
という感じの図解が出てくる。
現在世間で重宝されているところの ”AI” というものは実は
ここで言うサブシステム的な機能のプログラム化を ひたすら追求しているものであり
これらは上で言う ”無意識” と呼ばれる領域のコンピューター化なんですね。
一方 ”意識” は ガイアのように しゃかりきに働くサブシステムたちの仕事の統括を行う立場の存在であり
この ”情報統合” というものが 今だに科学的に ”大いなる謎” なわけなんです。
これが 「意識は謎だ」 という文面の 雑な解説になります。
人工”知能” は 今や高校生でも作れます
が
人工”意識” には 今だ指先さえかかっていない現状です(私の個人的感想です)。
さて ゼロドーン本編のドラマを動かしていくのは ハデス の異常動作です。
サブシステムであるはずのハデスが 意識を持ってしまう。
このハデスはなんと ワールドのリセット機能として ゼロドーン計画の設計思想の中に始めから組み込まれた存在なんである。
この手のアポカリプスものでよくあるのは
プログラムがエラーで暴走して云々 人工知能・ロボット軍団が人類と敵対してうんぬん という話なのですが
ゼロドーンの物語は ひと皮上層を行っていて
どうせ世界が一旦破滅するのだから 最高の理想世界がリスタートするまで リセマラしようぜ!!
という合理思想:悪魔の思想でもって
世界リセットボタンを サブシステム化したんである。
それが ハデス である。
ゲーム作家がSFに殴り込んでくると 思いもしないこんな恐ろしい世界観が 爆誕するんである。 最高である。
(注:あくまでストーリーの背景設定の話でして、ゲームとしてプレーヤーが世界リセットを行う局面があるとかではないのですが。)
以上のような世界構造が 土台として基礎工事されており
これが 見かけは要するに「ゾイドをモンハンするゲーム」というプレイ自体の地下に 冥界世界のように鎮座しており 一筋縄ではゆかぬドラマ体験:”肌触り” となっている。
この体験を経験すると 旧来のメディアによるSF体験は 本当に霞んでしまう・・
ストーリー体験の手段 フィクション世界へ巻き込まれていく手段として 次の段階の未来を見せつけられた思いがしたわけなんです。
ただ このホライゾンゼロドーン以降 このレベルのSF体験が次々に供給されてきたかというと
まだそこまでは行ってない感じ
ゲーム作りは作業量がけたたましい 資金も人的負荷も大変なものなのだろうなぁ と。
が 多分これからも 映画からさらにその先へ という自然のプロセスは着実に続いていくんだと思います。
ホライゾンゼロドーンは 斥候の一騎で
ナウシカもののけマトリックス
・・さまざまな教祖的作品が相互にもつれフォロワーを無限に生産し続ける あの巨大クラスター の中から生まれた幾多の作品たちの一つであるとともに
ゲームというメディアである という唯一性革新性でもって屹立しております。
2022.01.05