title

2.恒星と銀河

 さて、ではでは、足を伸ばして、いくつか太陽のご近所の恒星までの距離を歩いてみます。
それぞれ、参考値として直接歩いてみてしまった場合の時間、そして1光秒/1mmスケールでの距離と、その距離を歩いた場合にかかる時間を見ていきます。

pic01

 ケンタウルス座アルファ星は、太陽に一番近い星として有名ですが、ここからの距離は 4.37光年 です。
(アルファ星は実は3つの星からなる”連星”だそうです。)
さて、4.37光年、まずは直接歩いてみると
11.791億年
・・・まあ、そうでしょう・・

1光秒/1mmスケールに変換すると、4.37光年は
137.907km
この距離の徒歩時間は、34時間29分

やはり、恒星間の距離というのはすごい物で、太陽系探険の時に扱ったXXcm、XXmといった距離とは何桁も異なります。
でも、こうして出てきた数値を見ていると、イメージはしやすい感です。

太陽から地球までが 20cm (靴のサイズよりやや小)
太陽から冥王星までが 20m (徒歩で18秒)
太陽からアルファケンタウリまで 140km (徒歩で34時間半)

脳に優しい感じです。

ケンタウルス座アルファまで、
137.9km(1光秒/1mm)。
徒歩で34時間29分。
pic01

 シリウスはおおいぬ座のアルファ星で、見た目一番明るい恒星として知られますが、やはり距離も近めで約8.6光年。
直接歩くと 23.204億年です。
そして、

シリウスまで、
271.395km(1光秒/1mm)。
徒歩で67時間51分。
pic01

 オリオン座γ星はベラトリックスで、最近はハリーポッターの敵役の印象がありますが、ぐっと離れて240光年です。
直接歩くと 648億年で、

ベラトリックスまで、
7573.824km(1光秒/1mm)。
徒歩で78日21.5時間。
pic01

 オリオン座α星はベテルギウス、いわゆるビートルジュースですが、距離は640光年です。ベテルギウスはもうすぐ超新星爆発を起こすかもしれないと話題になっていますね!
直接歩くと 1727億年で、

ベテルギウスまで、
2万196.846km(1光秒/1mm)。
徒歩で210日9.2時間。

・・徒歩時間で1年かかりそうなスケールに近づいてきました。
体力的にも少々厳しい領域に入ってきましたね。
しかし、われわれはさらに先の世界すなわち、銀河規模のスケール、そして宇宙の大きさそのものについて、探査を続けなければならないのである。

pic01

 さて、私たちの地球がある銀河系はこんな感じです。

pic01

 最近の観測では、どうやら棒渦巻き銀河らしいです。
地球や人間がこの大宇宙の中でどんな立ち位置なのか、についての認知の歴史は、一言で言えば”平凡化の歴史”です。
地球は太陽系の中心では無かった。
太陽は宇宙の中のたくさんの星のなかの平凡な一つの星にすぎなかった
太陽系があるのは、銀河系のはじの方の、地味な一地方にすぎなかった。
銀河系は、宇宙に散らばる無数の銀河の中の平凡な1つにすぎなかった。
そして私たちの銀河系は、宇宙における美の一族、あの渦巻き銀河の姉妹たちの一人、ですらなく、控えめな棒渦巻き銀河達の中の一人でした。
私にとっては、けっこう最後のとどめ的なニュースでした。
わたしたちは、どこまでも平凡な存在です。
でも、がっかりするというよりは、なにか居心地の良さみたいな物を感じます。

 いちいち余談が長過ぎますすみませんさてさて 、太陽系から銀河系の中心までは 25,000〜28,000光年と言われています。
28,000光年だとして、

太陽系から銀河系の中心まで
88万3612.8km(1光秒/1mm)。
徒歩で25年。
pic01

 銀河系の直径は10万光年です。
同じ要領で計算していきます、、

銀河系の直径は
315万5760km(1光秒/1mm)。
徒歩で90年。

 この計算、面白い事に、約90年、というんじゃなく、ぴったり90年になるのですね!
すごい偶然です。または何か深遠な理由があるのでしょうか??(ないです。)
90年と言えば、長寿になった人間の寿命の値にも近いし、これもまた一つの目安、基準単位として覚えやすい、印象深い感じです。

1銀河 = 1人生(1光秒/1mm)。

 
CopyRight:OfficePart2(Carbondice) since2005    contact >>