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3.光年

 我らが天の川銀河を横断する距離すなわち10万光年あたりが、1光秒/mmスケールの射程距離のリミットのような感じでした。
ちょうど人生と同じくらいの時間を歩き続けるのが、天の川銀河横断の旅だと言うわけでした。
そして最後の目標、そびえ立つ山の頂は、宇宙そのものの大きさであります。
登頂するためには、どうしても、”光年”というツールを装備しなければなりません。どう考えてもそうでしょう。
人生をかけて横断した銀河でしたが、同じような物が何千億も散らばっている空間、それが宇宙です。

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 言うまでもなく、1光年とは光の速度で1年かかる距離ですが、 その距離は
9 460 730 472 581km(9兆4600億km)
とりあえずは歩いてみます。怖くないって言ったらウソになります。

1光年は、徒歩で2億6981万年。

 ちなみに2億7000万年前というと、古生代ペルム紀あたり、という事になる様です。
ユーラシア、ローレンシア、ゴンドアナという大陸が合体してパンゲアというでかい一つの大陸が誕生した頃です。
この圧倒される数字を前に、マイルスデイビスなど聞きながら遠くを見つめるのも良いでしょう・・・
余談ですが、地球史上最大規模の大絶滅が起きたのは2億5000万年前あたり、ペルム紀と三畳紀の境界で、大陸合体など大規模な地殻変動に誘発されたプリュームの大掛かりな上昇に起因する噴火や溶岩流が原因では、と言われはじめているようです。

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 実を言うと、私は1光年分歩くなんてどんなにか気が遠い事だろうかと身構えていたのですが、意外にもせいぜいほ乳類のご先祖さんがのそのそ歩いていた時代くらいまでの事なんだなー、と妙に感じ入りました。

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 さて、上記も趣味の雑談のような物でして申し訳ありませんで、単純に歩いてみるという単細胞な手段ではなく、前節同様、1光秒/1mm の物差しを使ってきちんと計算してみましょう。

1光年は、徒歩で7時間53分。(1光秒/1mm)

ただし
1光秒は、徒歩で8年200日(29万9792km)
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光秒と光年の関係が、秒と年の関係と全く相似形である事に気づけば話は簡単です。
秒と年の関係は基本的な情報であり、”時間”の項の最初の方で触れましたが、

1年 = 31 557 600 秒(3155万7600秒)
1秒を1mmとすると、1年 = 31.5576km
これを時速4kmで歩くと 7.889時間。

これと全く同じ比率関係が、1光秒と1光年に当てはまる訳です。つまり

1光年 = 31 557 600光秒(3155万7600光秒)
1光秒を1mmとすると、1光年 = 31.5576km
これを時速4kmで歩くと 7.889時間。

以上の記述で出てくる数字は
8年200日
7時間53分
といった非常に親近感の持てる数字になってるところがみそなのです。

1mmが1光秒、という感覚を再確認してください。定規の一目盛りの中に、地球7周半分の距離を感じてください(お手数おかけいたします・・)
地球1周の大きさも復習しときます。徒歩で1年52日でした。
1光秒/mm が確認できましたら、定規を足下に置いて、あなたの目の前にその1mm1mmが積み重なって続く長い一本道をイメージしてください。
そして歩き始める〜♫。7時間53分歩き続けます。その距離が1光年です!
すごいっす!この方法、いい感じっす。
・・あれ?す、すべってます?・・

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 1光年の長さは超巨大なので、これをイメージする事はなかなか一筋縄ではいきません。
そこで上述のようにギアチェンジ加速を使って、なんとかたどりつこうとしました。
ここへきて今更何ですが、、これらがどれくらいうまくいっているか、正直のところ自信はありません、が、今のところこれが最もすっきりした表現方法であろうと思っています。

 
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