本章で使用する数スケール
前章までで、いったん行き着くところまで行き着きました。
距離と時間という世界の座標、つまり”宙”と”宇”について、限界までの探査を終えました。
この章では趣向を変えて”大きな数を数える”という事について考えてみます。
これまでの話は、特に巨大すぎる物事のイメージ化を力技で行った部分など、ちょっとつらかったりしましたが、ここからは実物を目で見たり手に取って眺めたりする事が中心になります。
まずは数を見るというところから。単に”見る”です。
「数のシート」を使ってイメージの助けにします。
「数のシート」については、巻末の[付録]の章で細かめに説明しているのですが、まあ以下のような物です。
下リンクに、全部で5つの「数のシート」([ツールについて]と同じ物)を置いてあります。
どれもA4の紙に1mm間隔でドットを打った簡単な物です。
1個シート
10個シート
100個シート
1000個シート
1万個シート
これらの画像ファイル(PNG)をダウンロードしていただき、可能ならプリントアウトしていただければと思います。
1mmという基本単位をもとにすると、1、10、100、1000、10000 という数がそれぞれ目で見てどんな姿をしているのか、を参照する、いわば”感覚の物差し”のつもりです。
特に、1、10などは少々ばかばかしい様でいても、改めて他のでかい数値と感覚の比較をしてみるためにも、一応必要と考えました。
プリント時の設定では、ページの拡大縮小を行わず、位置は中央配置がおすすめです。
パソコン上では違って見えてしまうと思うのですが、プリントすれば(300dpi)だいたい黒丸が 1mm間隔 で並ぶサイズになるはずです。
さて、前章までは、長さや時間を測るにあたって1mmという基本単位を使用してきましたが、それは要するに1mmの長さの物を1次元的に直線に配列し、その長さを測っていた、とも言えます。
一方「数のシート」は、1mm間隔で並ぶ点が2次元的に配置されたもので、平面的に広がった、例えば地球上に広がった人口などをイメージする場合用となります。